最高裁判所第一小法廷 昭和42(あ)2009 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人小田成光および被告人本人の各上告趣意は、単なる法令違反、事実誤認、
量刑不当の主張であつて、いずれも上告適法の理由に当たらない。本件はいわゆる
計画的な犯行ではなく、被告人には前科もなく、また、被告人の父が金三〇〇万円
を支払つて被害者らの遺族の慰藉に努めているなど、被告人に有利な事情もないで
はないが、本件犯行は、なんらのおちどもない前途有為の青年二人を、被告人の邪
推による恨みによつて殺害したものであり、その犯行に現われた被告人の性格、そ
の殺害の方法にみられる被告人の残忍性および一時に二人のむすこを失なつた被害
者らの遺族の悲痛を思うと、被告人の責任はまことに重いものといわなければなら
ない。原判決が、これら諸般の事情を考慮して、被告人を死刑に処した第一審判決
を是認したのは、やむをえないものというべきである。
よつて、刑訴法四一四条、三九六条、一八一条一項但書により、裁判官全員一致
の意見、主文のとおり判決する。
検察官 平出禾公判出席
昭和四三年五月二日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 長 部 謹 吾
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 松 田 二 郎
裁判官 大 隅 健 一 郎
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